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ANDREA DA PONTE(アンドレーア・ダ・ポンテ)

アンドレーア・ダ・ポンテのグラッパ蒸留の歴史

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 ダ・ポンテと言えば、お馴染みなのが、モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」、「ドン・ジョヴァンニ」、「コジ・ファン・トゥッテ」などの台本作者として有名なロレンツォ・ダ・ポンテ(Lorenzo da Ponte)。

 

グラッパの代表的な造り手であるアンドレーア・ダ・ポンテ(Andrea da Ponte)蒸留所の創始者アンドレーア(Andrea)はロレンツォから3世代後の子孫にあたります。

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最後列の左から2番目が創始者のアンドレーア

 

1892年にグラッパの蒸留所を創業して以来、ダ・ポンテ家は、120余年の長年にわたり、グラッパ蒸留に注いできた情熱と知恵と不断の努力により、蒸留プロセスの完璧さを追求してきました。

 

1896年に完成されたダ・ポンテ蒸留法を解説した「蒸留の手引書」(Il manual della distillazione)は、その後グラッパ蒸留のバイブルとして位置づけられ、ダ・ポンテのグラッパはその素晴らしい芳香、アロマ、なめらかな口当たりで根強い人気と高い評価を得てきました。

 

さらに1960年に孫のピエール・リベラーレ・ファブリス(Pier Liberale Fabris)が、フランス産リムジンオーク樽で4~8年樽熟成した、単一品種グラッパ「ヴェッキア・グラッパ・ディ・プロセッコ」を誕生させました。

 

 

 

その後ピエール・リベラーレ・ファブリスから引き継いだ息子のフランチェスコ・ファブリス(Francesco Fabris)は蒸留技術の更なる研究と革新を続け、新しい独創的な香りを実現し、ダ・ポンテのグラッパを世界的に有名にしました。

 

またアンドレーア・ダ・ポンテ社は、1983以来再生エネルギーを使用したニア・ゼロ・エミッションの醸造設備を採用し、エコ・フレンドリー生産を行っていることでも先駆的な蒸留所です。

 

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現在のオーナーのフランチェスコ・ファブリス

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コネリアーノのテロワールとぶどう品種

 

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 ヴェネト州の北限に位置し、標高約50~500mにあるコネリアーノとヴァルドビアドーネの丘陵のなだらかな斜面にはプロセッコの原料となるグレラ種のぶどう畑が展開しています。

 

海までは60kmほどの距離にあり、地中海からの風によって日中は温暖ですが、昼夜の温度差は比較的大きく、かって氷河が運んできた氷堆積による粘土、石灰土の土壌が形成されている土地です。

 

この最適なミクロクリマを持つ地で栽培された、グレラ種の厳選ブドウを用いて、コネリアーノ、ヴァルドッビアデーネなどの高品質のDOCGプロセッコが造られています

 

この丘陵地の麓のコルバネーゼ・ディ・タルツォ(Corbanese di Tarzo)盆地に蒸留所を設置したアンドレーア・ダ・ポンテは地元の小さなプロセッコの造り手を指導し、厳選されたフレッシュなぶどうの搾り滓が持ち込まれるようにし、高品質のグラッパ醸造が始まりました。

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プロセッコの原料となるグレラ種

 

 

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ぶどうの搾り滓

 

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ダ・ポンテ独自の蒸留プロセスと生産設備

 

 

グラッパ・ディ・プロセッコの「ウニーカ・ダ・ポンテ」など一部のグラッパは、創業者の弟のマッテーオが特許取得した、ダ・ポンテ独自の製法を採用した伝統的な蒸留器を使っていますが、その他のグラッパはさらに進化した湯煎式蒸留器や最新式の真空連続蒸留器を用いて蒸留を行っています。

 

ダ・ポンテは製造設備における環境サステナビリティ推進のパイオニアであり、1983には他社に先駆けてバイオマスボイラーを導入しました。

 

 

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伝統的な蒸留器

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湯煎式蒸留器

 

 

引き続いて熱エネルギー回収、バイオガス生成、廃液・排ガス浄化などを含む超近代的な生産設備を次々と導入、さらに2009年には110KWpの太陽光発電プラントも建設しました。

 

Nature-friendlyなグラッパ蒸留所を標榜するダ・ポンテは大気、水、エネルギーの制御により生態系バランスを守った生産体制を構築しています。

 

 

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