豆知識

ワインと地域性

●ワインと地域性

 

 

 

 

ワインは生産地の気候と風土、食 文化などに深くかかわっており、地域によって様々な特徴があります。ワインにはその土地の料 理がよく合うとも言いますが、むしろ長年の間に、その土地の食材や料理に合うワインが造られていったという方が正しいかもしれませんね。
イタリアの中でも北西部、北東部、中部、南部等の地域ではそれぞれ、かなりの違いがありますので、各地域の料理やワインの特徴などについてご紹介します。

北西部ピエモンテ州、ロンバルディア州等

 

ピエモンテ州アルプス山系に連なり、昔からジビエ(野生の鳥獣)を食べる機会が多い地方です。ここでは肉の匂いに負けず口中の脂肪を落とすタンニンの強い、アルコール度数の高い赤ワインが造られてきました。ピエモンテ州のバローロやバルバレスコ、ロンバルディア州のヴァルテッリーナなどがその代表です。

 

 

 

 

北東部ヴェネト州、エミリア・ロマーニャ州

 

ヴェネト州平野も多く家畜の肉を常食としてきました。ここでは赤身肉の料理、生ハムやサラミなどの加工品にある軽めの赤ワインが発達しました。代表的なワインはヴェネト州のバルドリーノ、ヴァルポリチェッラ、エミリア・ロマーニャ州のサンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ、ランブルスコ等です。

 

●中トスカーナ州、ウンブリヤ州、ラツィオ州、マルケ州)

 

トスカーナ州トスカーナ州は背後にアペニン山脈を控えています。ここではピエモンテ州同様ジビエ料理に相性のよい力強い赤ワインが造られてきました。キャンティ・クラッシコ、ブルネッロ・ディ・モンダルチーノなどがその代表です。これに対して、ウンブリア州、ラツィオ州、マルケ州は平野が多く家畜の肉を常食としてきたため、軽めの赤ワインのほか、特に白身肉の料理に適した白ワインが発達しました。オルヴィエート、フラスカーティ等です。

●南部(カンパーニャ州、プーリア州、シチリア州、サルデーニヤ州)

 

シチリア州羊肉やそのチーズに適した軽めの赤ワインが造られてきました。プーリア州にはカステル・デル・モンテ・ロザートというロゼワインがありますが、南部で発達してきたのは魚介類と相性のよい白ワインです。脂肪が多く癖のある魚介にはアルコール度数が高く力強い辛口白ワインが合います。サルデーニヤ州のヴェルナッチャ・ディ・オリスターノがその代表です。これに対して伊勢エビやカラスミに合うのは甘口の白ワインでシチリア州のパッシート・ディ・パンテッレリーア等があります。

 

(出典:「美味しく楽しいイタリアワイン」~イタリア大使館 貿易促進部)

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