アルト・アディジェ 人気急上昇
日本で人気の代表的なイタリアワインといえば、バローロ、ブルネッロ・モンタルチーノを挙げる人が多いですが、最近、スプマンテのプロセッコ、フランチャコルタ、そしてティロル地方の白ワインの人気が上昇中です。
こういった最近のトレンドはワイン産地のブドウ畑の平均価格にも表れており、昨年度の調査によれば、一番高いピエモンテ州のバローロ丘陵に次いで、トレンティーノ・アルト・アディジェ州のカルダーロ湖周辺丘陵が2番目、ベネト州のプロセッコの名産地バルドッビアーデネ町周辺丘陵が3番目、トスカーナ州のモンタルチーノ町周辺丘陵は意外にも4番目だったそうです。
トレンティーノ・アルトアディジェ州の中でも特に人気の高いDOCアルト・アディジェはオーストリア国境に近い州最北部のSüdtirol(南ティロル)とも呼ばれている地域で造られています。 第一次世界大戦まではオーストリア=ハンガリー帝国の領土であったため、現在もイタリア語とドイツ語共に公用語であり、ワインのラベルが2カ国語併記というのも面白いですね。
アルト・アディジェはイタリアのワイン生産量の0.7%と少なく、これまで日本ではあまり馴染みが薄かったのですが、「小さな土地の偉大なワイン」とも呼ばれ、きらりと光る秀逸なワインが近年注目を浴びています。
あまり知られていませんが、ガンベロ・ロッソのワインガイドで最高ランクのTreBicchieriを取ったワインの数を見ると、アルト・アディジェは生産量が少ないにもかかわらず、ピエモンテ、トスカーナに次いで第3位と健闘しています。日本でも今後もっと人気が出てきそうですね。
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